こんばんは。こたココ管理者です。
結婚した際のお小遣い制。最近では、一般的だと考えられた制度ですね。
しかし、この制度について世間的な誤解が蔓延しています。それについて解説していきましょう。
お小遣い制とは?
お小遣い制とは、配偶者の女性側が、収入を稼ぐ男性の給与を預かり、一部を「お小遣い」として自由に使用できる金銭として与えるという制度です(無論男女逆の場合もありますが、非常に稀有な例です)。
昨今では、既婚者の多くが、このお小遣い制を家計として採用しているそうです。
お小遣い制に対する誤解
お小遣い制に対して、世間的には誤解が蔓延っています。それを合理的な立場で読み解いていきましょう。
誤解1 お小遣い制は家計の最適化が図れる
はじめに解説するのは、お小遣い制は経済的であるという誤解です。
しばしばお小遣い制は、倹約のための制度と考えられていますが、果たしてそれは本当でしょうか?
お小遣い制が経済的である理由として、多く挙げられるのは、
同一人物(主婦)が、家計の収入・支出を管理することで、コスト最適化を図れるから
というものです。しかし、これは本当でしょうか?
社会人の皆さん、何か違和感がありませんか?
そう、支出をする側(主婦)と、支出を管理する側(主婦)が同一人物になってしまっています。
つまり、支出をする側(主婦)は、誰の許可を得なくともお金を使い放題、というわけです。
例えば、きちんとしている会社では、会社のお金は経理部が管理し、他部署が会社のお金を容易に使用することができず、各部署に割り当てられた予算があります。国の省庁では、財務省が予算を管理し、他省庁が予算を使用します。これは、上記の問題(財務不正)が起こるためなのです。
したがって、上記の理由「同一人物の管理によって、家計の最適化を図る」は全くの真逆。
金銭的な不正を招き、「妻がママ友と2000円のランチ」状態になってしまいます。
この解決策としては、お金を管理する側と支出する側を分けることが挙げられます。
もし、買い物などを主婦が行うことが多いのであれば、配偶者の夫側が、きちんと支出が適正か管理をする方が経済的です。具体的には、夫側が家計状況を鑑みて主婦に予算を渡し、主婦はそれをもとに買い物を行うのが良いでしょう。
誤解2 お小遣い制で貯蓄が増える
こちらも、一般的な認識として非常に多いです。
「貯金を増やしたければ、お小遣い制」の文言が、世間には溢れています。
しかし、残念ながらこちらも誤解となります。上述した、財務不正の起こりやすさも理由の一つとして挙げられますが、他の理由も考えてみましょう。
収入の低かった側が、【労せず増額した収入】を管理することは難しい
泡銭は身につかない、この言葉をご存じの方は多いと思います。
人は労せず得た収益を浪費してしまう、これは非常に有名な心理効果です。
人は、自ら労働をして稼いだお金を尊び、労働して稼せいだわけではないお金の価値を低く見積もってしまいます。
このように自分の苦労さ加減で、金銭の価値が変わってしまう現象は『心の会計』と呼ばれています。
例えば、米国では宝くじが当選した人の7割は自己破産をしてしまうと言いますが、これも心の会計がバグってしまい、金遣いが荒くなってしまうことが原因です。
さて、ここで日本の男女の収入格差を見てみましょう。(参考:2018年の国税庁のデータを参考にしたサイト)
女性のボリューム層は年収100-200万円、男性のボリューム層は年収400-500万円です。
したがって、ボリューム層同士の男女が結婚し、女性側が主婦としてその財務を管理した場合、女性側は100~200万円の収入を管理していたのが、いきなり総額500万円~700万円の収入を管理することになります。
何と自分の管理していた4倍のお金を管理することになります。しかもその内の7,8割は自分が労せず手に入れた金銭です・・・。これをきちんと自分の「心の会計」を維持しながら、管理するのは至難の業でしょう。
まとめ
如何だったでしょうか?
お小遣い制は、財政的に破綻しやすく、心理学的にも浪費しやすい傾向にあることが分かったと思います。
昨今では、夫婦共働きが増えています。
きちんと夫婦間で口座を分けて、お互いに月ごとに使用する金銭を決めて(予算を定めて)、定期的に管理し合うのが家計にとって最良の選択だと思います。
もし、子供や将来のための資金があれば別口座を作り、月毎に定額ずつその口座に入金し、互いにチェックできる環境を構築したらよいでしょう。
最近は口座の入金・出金をスマホで管理できるネットバンキングもあります。それをうまく活用してください!
では、明日が今日よりも素敵な一日にならんことを!
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